
禁煙外来
禁煙外来
Q:喫煙はなぜだめなの?
タバコに含まれる一酸化炭素、ニコチン、タールなどは、肺がんなどの様々ながん発生リスクを高めるとともに、肺気腫や心筋梗塞など心臓や呼吸の病気の悪化に関与することが知られています。また喫煙は自分の健康だけでなく、身近な人の健康にも被害を及ぼします。
図:日本医師会HP;喫煙の健康影響に関する検討会編:
Q:どうしてなかなかやめられないの?
Q:どうしたら禁煙できるの?
まずは外来に受診していただき、ご相談ください。一定の条件を満たす方は保険適応で禁煙外来を受診していただくことができます。自力での禁煙成功率は10%程度と言われていますが、禁煙外来での禁煙成功率は70~80% 1) と高くなると言われています。カウンセリングや禁煙補助剤の使用により、禁煙をサポートします。保険適応の場合、1日1箱喫煙する場合のタバコ代よりも治療費の方が安いため、お金の節約にもつながります。
保険適応で禁煙外来を受けていただけない方にも禁煙のアドバイスや禁煙補助剤(自費購入)のご案内をしておりますので、お気軽にご相談ください。
1):中央社会保険医療協議会: 診療報酬
当院は、禁煙治療の施設基準に適合する届出医療機関です。
上記の条件に当てはまる場合、加熱式タバコを使用している方も禁煙治療が健康保険の対象になります。
*注意:過去に健康保険を使って禁煙治療を受けたことのある場合、前回の治療の初回診療日から1年経過しないうちは、自由診療となります(実費負担)。
当院では現在、貼り薬(ニコチネルTTSパッチ@)を使用した禁煙外来を実施しています。
*お薬は院外処方です。
*内服薬(チャンピックス)は現在停止しております。
ニコチンパッチは薬局などでも購入できますが、禁煙外来では市販のものよりもニコチンが多いものが処方されます。喫煙本数が多い方ほど、クリニックで処方される高用量のものから始めて頂くほうが、初期の離脱症状が緩和され、禁煙が成功しやすくなります。
ニコチネルTTSによる禁煙治療を受ける方は、12週間に計5回通院します。
各診察では、喫煙状況の問診や息に含まれる一酸化炭素の測定、離脱症状の確認や対処法などのカウンセリングや治療を受けます。
このスケジュール通り治療を進め、禁煙を続けましょう。
禁煙をはじめるとすぐに体内の変化が生じます。時間の経過とともに様々な病気のリスクが低下し、体の機能が改善します。
お金の節約効果もあります。(1日1箱の喫煙をすると、1年間でおよそ91万円かかります。)
禁煙を始めた直後から、体内の変化がはじまります。
タバコを辞めてから20分で、タバコの影響がなくなり、脈拍や血圧は正常値近くまで戻ります。
その後およそ8時間で、血液中の酸素濃度が正常値近くまで戻ります。
禁煙を始めてから1日~3日をピークに離脱症状がでやすくなります。
離脱症状が見られる反面、肺はきれいになりはじめ、心臓発作を起こす可能性が低くなり、肺活量も改善し、食事が美味しく感じるようになります。
循環機能や呼吸機能が改善してきます。離脱症状も緩和します。ただ禁煙への意識が薄れやすくなる時期なので注意が必要です。
禁煙開始から1ヶ月~1年が経つと、離脱症状は見られなくなります。
心筋梗塞、インフルエンザや風邪などの感染症といった疾患などにもかかりにくくなります。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)の方は肺機能が改善していきます。
禁煙開始から2〜5年経つと、脳梗塞や心筋梗塞、狭心症などを引き起こす可能性が低くなります。
禁煙開始から10年以上経つと、肺がんになる可能性は平均でおよそ50%程度低くなります。
同時に、その他の様々ながんや生活習慣病などを起こす可能性も低くなります。
特に禁煙外来の特別枠はありませんので、通常の診療予約をしていただければ構いません。外来でお声がけください。
なおネット予約時に禁煙外来希望とメッセージに御記載いただけますと診療をスムーズに行うことができますのでご協力いただけると幸いです。(電話やLINEでお伝えいただいても構いません。)
当院は循環器・呼吸器のクリニックとして、積極的に禁煙に取り組んでいます。心臓や肺の病気の検査・治療と合わせて、禁煙外来をご活用ください。
よろしくお願いいたします。