花粉症診療のご案内|岐南ハートと呼吸のクリニック|岐南町の循環器内科・呼吸器内科

〒501-6006岐阜県羽島郡岐南町伏屋4丁目64番地
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花粉症診療のご案内

花粉症診療のご案内|岐南ハートと呼吸のクリニック|岐南町の循環器内科・呼吸器内科

当院では花粉症(アレルギー性鼻炎)の診療を行っています鼻水、くしゃみ、鼻づまりなどにお困りの方はご相談ください。
毎年花粉症にお困りの方は花粉飛散予測日(→予測日情報はこちら)から、又は症状が出始める少し前からの早めにお薬の服用をおすすめいたします。早期の治療開始により、シーズン通して症状が軽く済みます。
特に喘息の方悪化に注意が必要ですので、早めにご相談ください。
たかが花粉症だと放っておくと重症化・慢性化することがありますのでご注意ください。

 

アレルギー性鼻炎の診断

アレルギー性鼻炎は、①症状の確認、②鼻水の検査、③血液検査によるアレルギー原因の同定、により診断を行います。典型的な症状であれば、①のみ(特に検査不要)にてお薬を処方できます。

①症状の確認

まず花粉症なのか?風邪などの感染症なのか?を考えます。ご自身でもセルフチェック(リンク先:協和キリンHP)が可能です。

花粉症(アレルギー性鼻炎) 風邪
鼻の症状

・透明のサラッとした鼻水

・鼻詰まり

・くしゃみ(連発)

・粘りっぽい黄色い鼻水

・鼻詰まり

・くしゃみ

1日の症状の変化

朝方に激しい

(=モーニングアタック)

ずっとつらい
鼻以外の症状 目の痒み 発熱、のどの痛み、咳・痰・悪寒
持続期間 2週間以上 10日間

 

 

②鼻水の検査

鼻水をチェックするだけで、アレルギーによるものかどうかがわかる鼻汁好酸球検査が可能です。鼻炎なのかどうか知りたい方、風邪かな?鼻炎かな?と悩む方、鼻炎の程度を知りたい方に有用な検査です。

□鼻汁好酸球検査について

鼻水を少量綿棒で採取します。ティシュにだしてもらう鼻水の採取でも検査できます。
鼻水の中の好酸球(=アレルギーの時に染み出てくる細胞)の量を調べます。
アレルギー性鼻炎では鼻汁好酸球が上昇します。血管運動性鼻炎や感染症(上気道炎や副鼻腔炎)などでは鼻汁好酸球は上昇せず、好中球が上昇します。

アレルギー性鼻炎 急性鼻炎(かぜ) 慢性副鼻腔炎 慢性鼻炎
鼻汁細胞 好酸球 好中球 好中球 好中球
鼻粘膜 浮腫 発赤・浮腫 肥厚・鼻茸 肥厚・腫大
アレルギー検査 陽性 陰性 陰性 陰性

(鼻汁好酸球検査における臨床的意義の説明はこちら。)

3割負担の方でおよそ400円です。
数日で結果がわかります。
LINEでの結果報告が可能です。(本検査は非常に簡便な検査ですのでLINEでの結果報告を行うこととしております。ただ検査結果を踏まえてご相談がある場合は再受診をお願いいたします。)

 

③血液検査

血液検査にて花粉症の原因となる物質(アレルゲン)が何かについて同定できます。特異的IgE検査とよび、スギ・ヒノキ・カモガヤ・ハンノキ・ハウスダスト・ダニなどについて個別にアレルギーの程度を調べます。
当院では主にview39検査(測定は42項目)を実施しています。一度に多くのアレルギーを調べることができるため非常に有用です。view39検査は3割負担の方でおよそ5000円です。

 

アレルギー性鼻炎の治療

抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、漢方薬、ステロイド点鼻薬、遊離抑制点鼻薬など様々な治療の提案を行っています。毎年、症状が重い方は、早めに花粉症対策を行うことが重要です。

①抗ヒスタミン薬

抗ヒスタミン薬がアレルギー性鼻炎の基本となります。鼻水を止める作用と痒みを抑える効果があります。当院では眠気の少ない第2世代の抗ヒスタミン薬(以下に列記)を取り扱います。様々な薬がありそれぞれに特徴がありますので、患者さんの症状や希望を聞いて適切な薬剤選択を行います。

 

アレグラ(一般名:フェキソフェナジン)
1日2回
運転⚪︎
眠気が少なく、マイルドな効果。安全性が高い。
妊娠中・授乳中に使用可。
腎排泄型:腎機能低下時には用量調整が必要。

 

アレジオン(一般名:エピナスタチン) 
1日1回
運転△
喘息にも適応がある。
肝代謝型:肝障害患者へは投与注意。腎機能低下時の容量調整は不要。

 

アレロック(一般名:オロパタジン)
1日2回
運転×
眠気は強いが、効果が強い。
腎排泄型:腎機能低下時には用量調整が必要。劇症肝炎の報告があるので肝障害にも注意。

 

クラリチン(一般名:ロラタジン)
1日1回
運転⚪︎
眠気は少なく、1日1回のみでマイルドな効果。安全性が高い。
妊娠中・授乳中に使用可(推奨)
肝代謝型:肝障害患者へは投与注意、腎機能低下時の容量調整は不要。

 

ジルテック(一般名:セチリジン)
1日1 回 (小児では1日2回)
運転×
眠気・効果とも比較的強め。
妊娠中・授乳中に使用可(推奨)
腎排泄型:腎機能低下時には用量調整が必要、腎不全には禁忌。

 

ザイザル(一般名:レボセチリジン)
1日1回 (小児では1日2回)
運転△
ジルテックの改良品。眠気がジルテックより少ない。
妊娠・授乳中に使用可。
腎排泄型:腎機能低下時には用量調整が必要、腎不全には禁忌。

 

タリオン(一般名:ベポタスチン)
1日2回
運転△
即効性あり、効果しっかり。眠気は中等度。
皮膚科で頻用され、1日2回希望の方に使用されやすい。
腎排泄型:腎機能低下時には用量調整が必要。

 

デザレックス(一般名:デスロラタジン)
1日1回
運転⚪︎
クラリチンの改良品。眠気少なく、効果はクラリチンより強め
肝代謝型(活性代謝物が腎排泄):肝障害患者へは投与注意。腎機能低下での容量調節は不要だが、腎不全へは慎重投与。

 

ビラノア(一般名:ビラスチン)
1日1回
運転⚪︎
最も眠気が少ない即効性あり、効果も比較的強い。
空腹時使用が必要であることに注意。
肝腎排泄型:腎機能低下での容量調節は不要だが、腎不全へは慎重投与。

 

ルパフィン(一般名:ルパタジン)
1日1回 (効果不十分な時は2回に増量可)
運転×
最も効果が強い抗PAF効果があり鼻閉にも有効
ただし眠気が強く、アルコールや抗コリン作用のある薬剤との併用は控える。
肝代謝型(活性代謝物が腎排泄):肝障害患者へは投与注意。腎機能低下での容量調節は不要だが、腎不全へは慎重投与。

 

アレサガテープ(一般名:エメダスチン
1日1回貼付
運転×
唯一の貼付剤

 

⚠️眠気や効果については個人差がありますのであくまで参考にしてください。

⚠️当院ではご妊娠中の方の花粉症の薬については、以下の記載を根拠として、ロラタジン、セチリジンを推奨していますが、症状に応じて他の薬剤も処方可能ですのでご相談ください。

*資料:日本産婦人科医会HPより

  • 現在までにわが国で承認されている抗ヒスタミン薬はすべて催奇形性の報告はない.
  • 第2世代の抗ヒスタミン薬の中で妊婦の使用経験の蓄積と弱いエビデンスがあるロラタジンとセチリジン塩酸塩が一選択薬となる.さらに理論的にはそれらの体内活性化物であるデスロラタジン,レボセチリジンも同様に安全と考えられるが,現時点でエビデンスはない.
  • 近年,抗ヒスタミン薬により治療困難であった慢性蕁麻疹に対し,抗IgE抗体(オマリズマブ)を使用した症例報告がある.
  • 授乳婦に対して抗ヒスタミン薬はいずれも母乳へ移行し得るため妊婦と同様の薬剤が推奨される.

 

②抗ロイコトリエン薬

鼻詰まりがひどい場合には抗ロイコトリエン薬を用います。鼻粘膜の血管拡張を抑え、鼻詰まりや鼻水の改善作用がある他、気管支収縮を抑制することで喘息発作や咳を抑える効果もあります。

 

オノン(一般名:プランルカスト
1日2回朝夕食後に内服
眠くなりにくい
妊娠・授乳中も使用可

シングレア・キプレス(一般名:モンテルカスト)
1日1回就寝前に内服
眠くなりにくい
妊娠・授乳中も使用可

 

③漢方薬

鼻水に対して、小青竜湯が有効です。自然の生薬由来であり、眠気等の副作用がないため安心して使用できます。

小青竜湯
1日3回食前に内服

 

④抗ヒスタミンとステロイドの合剤

重症例には、抗ヒスタミン薬とステロイドの合剤を用いることもあります。セレスタミンを使用します。ステロイドは長期投与をおこなうと副作用を生じうるため短期的な使用にとどめるようにします。

セレスタミン(一般名:ベタメタゾン・d-クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤
通常、成人は1回1~2錠を1日1~4回服用。

 

⑤点鼻薬

鼻粘膜の炎症を抑えるため、薬を鼻腔に局所的に噴霧して鼻炎の症状を解消します。内服と併用することが多いです。当院では主にステロイド点鼻薬を処方しています。ステロイドについて点鼻薬で使用する場合は全身性の副作用はほとんどありませんので安心して使用できます。

 

❶ ステロイド点鼻薬

アラミスト(一般名:フルチカゾンカルボン酸エステル)
成人:1回各鼻腔に2噴霧ずつ、合計4噴霧(主成分として110μg)を1日1回。
小児:1回各鼻腔に1噴霧ずつ、合計2噴霧(主成分として55μg)を1日1回。
1日1回でよく、ミストが鼻粘膜全体に広がるよう設計されている。

 

ナゾネックス(一般名:モメタゾンフランカルボン酸エステル
成人:各鼻腔内に1回2噴霧ずつ(主成分として200μg)を1日1回。
12歳未満の小児:各鼻腔内に1回1噴霧ずつ(主成分として100μg)を1日1回。
12歳以上の小児:各鼻腔内に1回2噴霧ずつ(主成分として200μg)を1日1回。
1日1回でよく、ミストが奥に噴射しやすいように設計されている。

 

フルナーゼ(一般名:フルチカゾンプロピオン酸エステル
成人:1回各鼻腔に1噴霧(主成分として50μg)を1日2回。1日の最大使用量は8噴霧(400μg)以内。
小児:1回各鼻腔に1噴霧(主成分として25μg)を1日2回。1日の最大使用量は8噴霧(200μg)以内。
小児用の規格があり、1日2回で調節しやすいことが特徴。
(小児用あり)

 

エリザス(一般名:デキサメタゾンシペシル酸エステル
成人:1回各鼻腔に1噴霧ずつ(主成分として200μg)を1日1回息を止めた状態で噴霧。
アラミストやナゾネックスが液体状であるのに対して、エリザスはパウダー状であり、極めて刺激の少ないことが特徴です。

 

❷ 抗ヒスタミン薬点鼻薬

リボスチン点鼻薬(一般名:レボカバスチン塩酸塩
通常、1回各鼻腔に2噴霧(レボカバスチンとして0.05mg)ずつを1日4回噴霧吸入。

ザジテン点鼻薬(一般名:ケトチフェンフマル酸塩
通常、1回各鼻腔に1噴霧(ケトチフェンとして0.05mg)ずつを1日4回噴霧吸入。

 

❸ ケミカルメディエーター遊離抑制点鼻(インタール点鼻薬)

アレルギー性鼻炎の予防(花粉症ならシーズンに入る前)や授乳中・妊婦さんにも用いることも可能ですが、効果発現はマイルドで、2週間程度要することから、処方頻度が少なくなっているのが現状です。

 

❹  血管収縮剤点鼻薬(トラマゾリン点鼻薬、コールタイジン点鼻薬、ナシビン点鼻薬)

⚠️ 血管収縮剤の点鼻は即効性があり鼻閉改善に有効ですが、耐性の問題があります。つまりだんだん効かなくなってしまいます。よって短期的使用にとどめるようにします。市販のお薬にも含まれていますので、皆さんも薬局で購入しようかなと思ったときに成分を見て、「塩酸ナファゾリン」とか「塩酸トラマゾリン」といった表示があったら「長期使用を避ける」よう注意しましょう。

 

舌下免疫療法のご案内

スギ・ダニのアレルギーの方は体質改善治療として舌下免疫療法という選択があります。特異的IgE検査にて強陽性であった場合に検討します。上記の治療を組み合わせても抑えられない方、経口ステロイド薬を必要とする方にお勧めです。(詳しくはHP:呼吸器内科の項を参照してください。)